大田原市・雲巌寺


雲巌時

 2005年、大田原市へ編入合併された旧黒羽町。この黒羽は、江戸時代に松尾芭蕉が 「おくのほそ道」の旅で滞在した地でもあります。

 雲巌寺(うんがんじ)は、街の中心部から、かなり山奥へ入ったところにあります。山門に 至る階段では、木々が日差しを遮り、夏の暑さを忘れさせてくれるようです。山門を抜け境内に入ると、 静寂の中にセミの鳴き声だけが響き渡ります。

 芭蕉もこの静寂の中で「木啄も庵はやぶらず夏木立」の句を詠んだのでしょうか。

栃木保険医新聞2010年8月号掲載