茂木町・鎌倉山の雲海




 雲海といえば、山頂や飛行機など高い位置から見下ろした時に見られるのが一般的です。山で見られる雲海は、山間部などでの放射冷却によって霧、層雲が広域に発生する自然現象によります。 雲の海に山々が島のように浮かんでいるように見えることから雲海と呼ばれています。山登りをする方も多いですが、雲海を眺める機会にはなかなか恵まれないかと思われます。その雲海が、茂木町の鎌倉山で見られることを聞いて、まだ夜が明けきらない寒空の中、目的地に向かいました。

 鎌倉山は標高200mほどの里山で、那珂川中流域に位置しています。絶景スポットを眺める山頂まで車で行くことができます。TV番組で紹介されたこともあってか、先着の訪問者が何組か見られました。

 大きく蛇行した那珂川に囲まれた集落・牧野地区にはおよそ百世帯が暮らしています。昼の間に暖められた川面に、山から下りてくる冷たい空気があたり霧がうまれます。そしてこの牧野地区を大きく包み込むように雲海が広がるのです。秋が深まり寒さがましてくるとこの雲海を見ることができます。

 ちなみにこの牧野地区は、そばの里として有名です。川霧の中で育ち、香りがいいと評判です。そのため県内外からその美味しいそばを求めて観光客が訪れるとのこと。是非とも味わってみたいものです。

記・2017年11月