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医療安全管理研修会に259名

安心・安全な医療提供を

栃木県保険医協会は、医療安全管理研修会を10月19日に宇都宮市で開催しました。これには医科・歯科の118医療機関より259名が参加しました。

講師は、独立行政法人国立病院機構栃木病院より石原雅行脳神経外科医長(医療安全管理室長)と清水弘子看護師長(医療安全管理係長)をお招きしました。

最初に石原先生が同病院の医療安全管理体制と事例の検討方法について説明。出来事を時系列に図式化し、何を思い、考えたかを書き表す「イベントレビュー」を 行い、根本的原因をを繰り返し問いかけて、その背景を深く掘り下げる。事故が発生するリスクを軽減するためヒヤリハットの段階で「どうして起きた」「どうすれば 発見できた」等のインシデントレポートをまとめることが事例把握の第一歩となる。また、人間特有のエラー原因である錯覚・勘違い・思い込みがアクシデントを引き 起こすことから、責任追及するのではなく、原因追及することが将来のエラーを予防することになると述べました。最後に、石原先生は、「医療は質を第一に考えてし まあまり他業種と比べ医療の安全は百年遅れている」と発言しました。

清水先生は、具体的な例をあげてKYT(危険予知トレーニング)について解説。KYTとは、危険を予知・予測する能力を高め、危険に対する感受性を鋭くするた めの訓練であり、危険を可視化し、対策を考えます。その際、批判せずに自由なアイデアを出し合い活用・発展させることが大切だと述べました。

また、院内暴力に関する体制や国立病院機構の医療事故の約30%を占める転倒・転落事故防止のプロジェクトについての概要も聞くことができ、有意義な講演に参加 者は熱心に耳を傾けました。


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