お金がなくて治療が受けられない―。高すぎる窓口負担で受診を取りやめる患者が増え、負担の大幅軽減を 願う国民の声が高まっています。 全国の保険医協会・全国保険医団体連合会(保団連)は、誰もがお金の心配をせずに安心して受けられる医療の 実現や診療報酬の大幅改善などを求め、患者署名に取り組み全国で50万筆、5割の会員参加を目標にしています。 経済的理由で治療中断4割保団連は、第一線医療現場からの受診抑制実態を告発する取り組みを行い、全国33協会より9677医療機関から回答をえて 「受診実態調査」を発表しました。 調査結果によると、38.7%の医療機関が「この半年間に、主に患者の経済的理由から、治療を中断または中止」を経験、 43.1%が「医療費負担を理由に検査や治療、投薬を断られた」と回答、48.2%が患者一部負担の未収金を抱えているなど、 第一線医療現場における深刻な受診実態をあらためて浮き彫りにしました。この調査結果は、調査を行った地元テレビや 新聞等で取り上げられ、11月12日付の朝日新聞でも「生活苦で治療中断」「医療機関4割経験」と報じました。 (調査結果はこちら) 治療中止は継続した治療が必要な病気で起こっており深刻です。また、「いくらかかりますかとたびたび聞かれる。 5年前は全くなかった」「検査を受ける前に、まず値段を尋ねる患者が増えた」「千円以内でお願いしますと言われた」 という回答もありました。歯科の治療でも「最近は痛いところだけでもいいという患者が増えている」「麻酔は費用がか かるから我慢する」といいます。 保険医協会・保団連は「必要なときに十分な医療が受けられるよう患者の窓口負担の大幅軽減を訴えていくことにして います。すでに会員の先生方には「安心の医療」の4項目患者署名をお送りしております。多くの先生からのご協力をお願 い致します。 |