LESSON26

聴覚障害者の医療:あんしんマップ―京都の取り組み

京都府には聴覚障害者に対して理解のある医療機関の地図『あんしんマップ』があります。

内容は、区市別のマップ、病院・診療所・薬局ごとの診療科目・住所・診療時間・電話・FAX・備考・FAXでの連絡可否がまとめてあり、備考には“緊急指定病院( 急患の場合、いつでも診察します)”“医師・夫人が手話勉強中です。医師は筆談で対応。前もってわかっていれば受付におります”“予約のキャンセルはFAXで可能 です”等のお知らせが掲載されています。

作成の経緯は「手話のわかる先生がいる病院があればいいのに・・・」「聴覚障害者が安心して受診できる病院がほしい」という聴覚障害者からの声でした。京都府内の『あ んしんマップ』は、作ろうと話し合いを始めてから三年かかりました。

この活動の中心的な組織が京都府保険医協会でした。もちろん京都聴覚言語障害者協会や手話サークルの協力があってできたことでしょう。『あんしんマップ』は 京都府保険医協会のホームページでご覧いただけます。

栃木県に住む聴覚障害者は医療に対して、どう思っているのでしょうか。きっとたくさんの方が不安や不満をお持ちだと思います。または、漠然と疑問を感じながらも、 医療はそういうものだとあきらめているのかもしれません。仮に情報が不足していると気づいている聴覚障害者がいても「私は聞こえないが、健聴者が医療を受けた時と 同じ量の情報が欲しい」と訴えるのは大変なことです。

そのために各地域に『あんしんマップ』が必要です。今後、栃木版『あんしんマップ』を作成する場合には、聴覚 障害者のニーズを把握すること、また、医療機関の皆さんに理解をしてもらうことが欠かせません。手話はできないが、聴覚障害者に体調のこと、治療のことをキチンと お知らせしたいと思っている医師は多いと思います。

そのような患者に対する「安心できる医療」「症状や手当を直接聞ける医療」への思いが、京都府では『あんしんマップ』という形で第一歩を踏み出しました。「安心」 の提供手段はいろいろあります。例えば、電話帳や病院・診療所への連絡先に電話とFAXとが併記されている、それだけでも聴覚障害者にとっては大きな安心感となり ます。さらに一歩踏み込んで、前回ご紹介したように、インターネットやFAXでの予約ができることや手話のできるスタッフがいることを一言添えていただいても良い かと思います。

これを機に、「あんしん」という視点で病院の診療体制、連絡体制を点検なさってみませんか?







ワンポイントレッスン
「次はCT検査です」の手話表現
次C
@「次」・・・人差し指を、手首を
返しながら横に移動する。
(後に続くもの。あるいは順序
が一つ後という意味)

A「C」・・・アルファベット「C」の
形をかたどります。空書でも
OK。

T検査
B「T」・・・アルファベット「T」の
形をかたどります。空書でも
OK
C「検査」・・・人差し指と中指
を第二関節から曲げて、目の
前で左右に動かす。
(左右の目の動きを表現してい
て物事の真相を見抜こうとして
いる様子)


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