9月17日台風の接近を気にしながら夕方、宇都宮から熊本に向かった。 幸い研究集会中は台風が南洋に停滞し会場周辺では晴れ間も出て、 また多くの会員の先生も参加され充実した研究会となった。 私は医療連携の光と影のシンポジウムに興味があり参加した。 その中で熊本回生会病院の歯科部長の尾形博先生の発表に感銘を受け歯科医科の連携が是非必要だと痛感した。 この病院では、院内、院外ともに抜歯等の口腔外科手術に際し、 抗血栓剤(ワーファリン)や抗血小板凝集抑制剤(アスピリンなど)や骨粗鬆症に対するビスホスホネート製剤を休薬せず手術していること、 いびきや睡眠時無呼吸症候群のスリープスプリントによる治療装置の作成時の情報を基に医科歯科連携がスムーズにいっていることなどを話された。 医科・歯科連携の重要性を痛感 |
私も老人ホームの嘱託医をしており、ある日突然誤嚥性肺炎で入院する患者さんが増えているが、絶えずものを飲み込むとき、症状や口腔内に食物残渣がないかなどを注意深く観察し、誤嚥予防のリハビリに取り組まなければと痛感した。 その実践のためには歯科的な見方や医科的な見方を共有し合うことが、患者さんにとってもメリットがあると思った。私たち医科にとって歯科の先生との連携が互いに関わる分野では特に重要だと感じた。 歯科医師はもちろん、看護師や介護士や管理栄養士などのコメディカルの方々と連携していくことによって、影がなくなり光をさす保険でよい医療ができると確信する。 |
栃木保険医新聞2011年10月号・投稿 |