国民集会に参加して

大根田紳


10月23日(木)、私と保険医協会の事務局員の槇氏は、日比谷野外音楽堂にいた。当日の午後0時半からの集会の行事開始を待っていた。空模様は生憎で、少しずつ雨が降っていたのだった。ビニールの尚易合羽で凌いでいるうちに、会の途中から雨は止んで安堵した。標題は、全国保険医新聞10月15日号にもあるように“いのちまもる・憲法いかす”となっており、次々と檀上にあがって、その現場での困窮を訴えていた。

医療に、介護に、職員の給与に…。まさに切迫していた。

よい対応ができなくなっていた。このような絶望感を払拭するかのように、会の前座にコントがあった。笑いを取り戻してもらいたい。顰め面をしていても埒があかない。それで恰も落語などの真打崩に出演する役者のように、引き立て役が現れたのである。まず、偽の管官房長官が、突如として現れたのである。本物も長官は、慇懃に静かに記者団に話しかけるのが定石だったが、偽の方は、大声を出して政府を誹謗して、檀上で大暴れ。次に出て来たのもお笑い芸人で、会衆をやんやと喜ばせた。これも真意は、国民の命を守ることが前提になっているので、軽蔑すべきではないのである。この深刻な状態を政府にも、そして我々にも、暗中模索することなく、深魔英断することを望みたい。

国民集会に参加して

栃木保険医新聞2014年11月号・投稿