保団連夏季セミナーに参加して

宇都宮市・大根田紳



7月1日、午後6時半から開会されたが、基調提案は保団連の真摯なる行動の一端を述べたものだったが、次の記念講演は、弁士は梅千山千の円熟した大丈夫。安倍政権への批判は堂に入ったもので、ほろりとさせられた。あげあし取りは巧みで、一同は喜ばせられた。森友や加計の両学院のことも面白く拝聴した次第。告発するような強い態度は来さず、まるで高座で落語を語るのを聴き浸るようであった。聴衆をどっと笑わせる雰囲気にひたらせた。

翌2日は、午前9時半から、5つの講座が同時平行して進められたが、私は第一の伊藤周平氏(鹿児島大学・法文学部教授の「社会保障、国民皆保険の理念と今後の展望」のテーマであった。その中で最初に出てくるのが、安倍政権のもとで進む社会保障政策と改憲構想である。2016年度予算では、防衛費(軍事費)が四年連続で増加し、5兆円の大台を突破、過去最高額となるとともに、社会保障費のあべこべに圧縮削減が、これにより貧困や格差の拡大、憲法25条1項に規定する生存権が空洞化されようとしている。大企業の減税そして、憲法改正、防衛費増大し戦争できる国になるのか、恐ろしい。

栃木保険医新聞2017年8月号