もうひとつの歯科医療・国際医療ボランティア活動

那須塩原市・関口敬人

フィリピン医療を支える会


1.出会い

私達が住むこの地球は、現在世界人口が約65億人といわれています。しかしその中に1日わずか100円で生活をしているいわゆる“極貧層”といわれる人達が約13億人(世界人口の約5分の1)います。 貧困のため、3秒に1人の子どもが死に、毎日約3万人の子ども達の命が奪われています。また発展途上国では7人に1人の子ども達が5歳の誕生日を迎えることができません。特にアジアの子ども達は全体 の約半数の6億人の子ども達がとても貧しい環境で生活をしています。

私達の住む日本では、ほとんどの人がある一定基準の医療を受けることができ、歯科においても歯科医師側も患者側にとっても快適で環境の整った医院で治療を受けることができます。しかし私達、 日本人のように不自由なく生活をしている人達は、世界人口のたった10%に過ぎず、私達が使用している紙や食料などの大部分は、この恵まれない90%の人達の住んでいる国々で生産されているものな のです。

私は那須塩原市で開業をして4年が経ちました。毎日の診療の中“患者さんのために”と一生懸命やっておりましたが、決められた日々の時間の中で少しずつただ漠然と仕事をしていました。「果たしてこのままで良いのだろうか、本当に自分が目指す歯科医院とは」と自問自答する日々が続きました。 そんな時、同級生の誘いでこの「フィリピン医療を支える会」に出会いました。これは、長野県御代田町 林歯科診療所 林春二先生を中心とした国際医療ボランティア活動です。

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